2025/03/06

 縮毛矯正とは

薬剤による化学変化とブローやアイロン熱の物理的変化を利用してクセ毛を矯正する技術の事ですが、この縮毛矯正、意外に思われるかもしれませんが、他のパーマ等と同様に「酸化」と「還元」を利用し毛髪に形状を与えます。
「エエッ?昔、理科で習った酸化と還元?」と驚かれるかもしれませんが…そうです。その酸化と還元です。
通常、毛髪内部のタンパク質は強固な結合をしています。
この強固な結合を、還元する事によって一時的に切断してパーマは直毛にR形状を、縮毛矯正はクセ毛に自然なストレート形状を付け、酸化処理でタンパクを再結合させて形状を固定します。

昔の「ストレートパーマ」は粘性の高い高アルカリの薬剤を毛髪に塗布し、パネルに貼り付けてクセを伸ばす技術でしたが「クセ毛を緩和する」程度の効果しかありませんでした。しかし90年代に入り、理容技術の一つである「アイパー」(=アイロンパーマネントプレス)の熱を利用して毛髪に形状を与える技術を応用する事により劇的に変化しました。一部の理容店だけが行っていたアイロンを利用する縮毛矯正技術が現在の縮毛矯正の原型です。

 「縮毛矯正」と言う名称はそれまで行われていたパネル式の「旧来のストレートパーマ」技術と区別するために使用されてきた名称です。
旧来のパネル式のストパーはお客様の期待する効果が出ないだけでなく、施術によって、逆にクセが強くなる事も珍しくない事から、現在ではほとんどのサロンではアイロン(またはブロー)を使用する縮毛矯正しか行われていないので、アイロンを使用する矯正を「ストパー」と呼んでいるサロンも多いです。

今ではケミカル業界誌(=marcel)でも縮毛矯正を「現代のスタンダードなストレートパーマ技術」と位置づけて、アイロンを使用する縮毛矯正の特集でも「縮毛矯正」としたり「ストパー」と記載したりしています。


SAWAJI での縮毛矯正(ストレートパーマ)

強いアルカリ還元剤を使用すれば初回だけは簡単に矯正できますが、毛髪ダメージは深刻になります。
これはタンパク結合を必要以上に還元、膨潤させて、コルテックス内のタンパク質を溶かし出してしまい、過度なアイロンの高熱と摩擦で物理的損傷とタンパク変性などを発生させて毛髪を傷めてしまう為です。
こうなると次回、次々回と矯正を重ねる度にダメージが蓄積されて、ついには「痛みがひどいのでカットしましょう。」と言うことになります。
毛髪は肌と違って、それ自体で修復する機能を持っていません。
髪は爪と同じヒフの付属器官です。ヒフは修復機能がありますので傷ができても自然に治っていきますが、爪や髪はダメージを受け傷ついても自然治癒はできないということです。割れた爪が戻らないのと一緒です。

上記のことから、サラツヤになる縮毛矯正ですが毛髪内部はダメージが避けられない技術でもあるので「如何にダメージを最小限にできるか」という事が縮毛矯正を続ける上で、非常に重要なファクターであると考えます。

SAWAJIでは場合によってはアルカリ還元剤も使用しますが主に酸性~中性域での還元剤を使用することがほとんどです。
アルカリ還元剤を使用する場合でも酸性還元剤で還元させて最小限の膨潤をアルカリ還元剤でpH移行させて「水抜きアイロン技術」を使用して掛けます。
酸性~中性還元剤を使用する理由は毛髪内部が吸水すると酸性のために、膨潤させずに還元できるので毛髪ダメージが少ないからです。

毛髪の根本、中間、毛先の毛髪診断によりその部位ごとに適切な還元剤を塗り分け、毛髪のダメージを最小限にとどめます。

またショートボブのような毛先をインカール(=内巻き)させたい場合には還元してストレート処理した後に水素結合を再度切って、別のアイロンを使って独自の技術でインカールさせて形状固定します。

「塗り分け」「水抜き」「熱置き」という縮毛矯正の3大要素と最新のケミカル処理により毛髪内部補修と表面被膜を形成し毛髪の内と外から修復。
十分な酸化によって確かな伸びと持ち、ツヤ、弾力の違いを実感していただけるよう心がけて施術いたします。


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